アジア

前進を続けるアジアリゾートにて

バリ島は1990年からほぼ毎年10数回訪れていたが、この9月に10年振りに来た。
綺麗なガラス張りの空港から、アクアラインの美しいハイウエイを通り、たどり着いたのはヌサドゥアTHE MULIA。今回の宿泊ホテル。
遠くからもその大きさがわかったが、いざ到着すると、スケールの大きさが体感できる。なんと東京ドーム6個分の敷地にスタッフ2500人以上が働いているという。日本人スタッフも5名いて、この規模なのに、サービスは実にきめ細やかで驚く。
エレベーター、最新のウォシュレット、
そして虫がいない。それを食べるヤモリもいない。
恐らく徹底した駆除を行なっているのだろう。
聞けばホテル前のビーチの砂すら綺麗で、1年に1度砂を集めて、なんと
洗ってるという。

この清潔感。
かつてのバリでは想像がつかない。

虫嫌いにはとてもお勧めだし、ハネムーナーなどにも良さそう。

けれど、私が久しぶりに「懐かしみたい」昔のバリのイメージがどこにも見つからず、少し寂しかったのも事実だ。

広い館内のあちこちにインテリアとしてアンティークの木彫りの像などが飾られているのを見て、ふと
昔泊まった安宿の若い兄ちゃんが、いきなり庭で、石を掘り上げてあっという間にガルーダ像を作った時、「文化が庶民にまできちんと受け継がれている」ことに驚いたことを思い出した。
そうした手仕事は少しずつ過去のものとあり、やがてアンティークとしてガラスケースの中に飾られていくのだろうか。

日本がこんなに変わっているのに、自分の好きな場所だけに「変わってくれるな」とは言えない。

けれど「あ〜ココに来たんだ」と思える場所は探しておきたい。
リゾートとして開発が進んだバリの一面を垣間見た、私の率直な気持だ。

旅に郷愁を求めてしまう今日この頃。
改めて「歳とったんだな〜〜俺。」