ヨーロッパ・アフリカ

トルコで想う

「今回の旅はちょうど日本を1周した位の距離になります。」というガイドの言葉。

私は今回 トルコの視察と格安ツアーの現状に興味もあり、
5泊8日で、イスタンブール→;チャナッカレ→トロイ→エフェソス→パムッカレ→カッパドキア→アンカラ→イスタンブールと
トルコ西部の観光ポイント一周のグループツアーに参加してみました。
20名現地ガイド付きのバスツアー。
昨今 人気のトルコ格安ツアーの行程はおおよそこのパターンが主流です。

ほぼ毎日 朝 夜明け前7時前後にホテルを出発し、
バス移動を毎日5、6時間こなしながら、観光を終え、
ホテルに夜8時,9時頃チェックインをする毎日。

途中下車は、土産物屋でのトイレ休憩が基本。
古代遺跡観光の直後に、ファッションショーを見せる革製品のショップ訪問や
「トルコ人て皆流暢な日本語喋るなぁ」と
思わず感心してしまいそうな店員達の面々など、ある意味 当社で一番こだわっている「気分」や「ローカルな体験」を大切にしてくれるスケジュールでは全くありません。

「ポイントになる観光地を眺められて」
「写真が撮れて」
「その場所ならではっぽい物が購入できる」

随所に工夫はされているものの、
まるで旅行サイトネットサーフィンしているような、
およそ 現地人との触れ合いや生活感などを感じることの少ない行程ではあります。

自由時間がほとんどないので、修学旅行で少しでも先生の目を盗んで歩きたい、そんな気持を思い出すくらいです(笑)。

けれど、今一番海外に出ていると思われる中高年層は、
「グループツアー内での日本人同士の新しい出会い」を楽しんでいる方も大勢いらっしゃいました。

これもまた 今流行りのツアーのひとつのスタイルなのでしょう。

総じて、ダイジェスト版としてトルコを知るには、大変良い体験になりました。

車移動は、風景の変連を眺められるので、
トルコの大きさを十分に体感でき、

例えばイスタンブールから内陸カッパドキアへは距離にして約750キロ、高低差2000mに及び、
トルコならではのユニークなランドスケープと途中様々な遺跡を見ることができます。

また、シンプルなメニューですが全食事付き、ホテルも全て4つ星クラス以上、そして低価格。

日々かなりハードで 「5分間の写真撮影タイム」 に慣れ始めた頃に
イスタンブールでたっぷり1時間 ボスポラス海峡のクルーズを味わった時の開放感。

何だか自然とこのツアーが有難くなってくるような気持がこみ上げてきて….
色々な意味で、プランニングの妙に思わず拍手。
ま、その余韻もそこそこで空港に向かうのですが(笑)

「次回の旅行のための、自分のお気に入りポイント探し」
にこうしたツアーに出掛ける方法も、

他社のプランを勧めてどうする?ではありませんが、
旅行会社の使い方のひとつとして、
ある意味 「サンプリング的な都市ダイジェスト体験」としては
お勧めかもしれません。

トルコ人ガイドが最後に言っていました。

「これがトルコ旅行だと思ってはいけません。これは目次です。
好きなところがあったら、もう一度そこにゆっくり来てください。」

あなたが正しい。