ヨーロッパ・アフリカ

お客様旅行記〜「スペイン2010夏」第7弾

そうそう、夜アルハンブラで、結婚式(式をどこで挙げてたのかは不明。写真撮影だけかも。)のカップルを見ましたよ。ライトアップされた夜のアルハンブラにウェディングドレス。注目浴びていました。
さて、夜アルハンブラからホテルに戻り、就寝。
翌日は、昼アルハンブラの日。
私たちの予約は15時に入場のチケットなので(あえてシエスタ時間に合わせたのでした。そもそもこの日は日曜なので観光をメインにした。)、結構時間があります。街をぶらぶらすることにしました。
グラナダは観光地なので日曜でもおみやげ物屋さん系は開いているであろうという予想のもと、イスラム時代の市場だったエリア、アルカイセリアのあたりに行ってみます。にぎわっている広場の一角に、さっそくスペイン扇子が並んでいるお土産もの屋さん発見。私たちは、アバニコ(スペイン扇子)がお土産にちょうど良い!とめぼしをつけていたので、大量購入がはじまりました。かたっぱしからアバニコを開く開く・・・。「あのさ、、、ウチら、どうみてもアバニコの開き方が一般的じゃないから、、、(笑)」と、Mちゃん。フラメンコでもアバニコを使う踊りがあるのです。「しゃっ」とすばやく片手で開いて「ぱららっ」と閉じる。結局ひとり20〜25本くらい買ったかなあ・・。結果とてもこのお土産は好評でした!
その後アルカイセリアで、グラナダの寄木細工(イスラム模様)のものとか、陶器とか、楽しくお買い物をしました。スペインでのイスラムの最後の拠点だったグラナダは、ほかのアンダルシアの街と比べても、今でもイスラムの文化が残っているのが街を歩いていても強く感じられますが、このエリアは本当にアラブの「バザール」って感じで路地にびっしりお店が並んでいて、つい買い物し続けてしまいそうです。迷子になるのが得意な私は、この時ひそかに注意深くしていたのでした・・・。
買い物した荷物を置きに一度ホテルに戻り、ランチをどこかで食べてアルハンブラに向かうことにしました。
ランチは、museo del hamonという、文字通りハム(生ハム)の専門店。スペイン各地にあるお店だと思います。天井からずらっと豚さんの足がぶら下がっています。輸入食品関係のお仕事をしているYちゃんが、ハモン・セラーノと、ハモン・イベリコの違い、イベリコ豚が何食べて育ってるかとか、ひづめの色で豚の種類を見分けるんだよ、とか、ハムと生ハムの作り方の違いを教えてくれました。Yちゃんのおかげで珍しいお肉の料理を注文することもでき、私は暑さと疲れにやられた体に「ソパ・デ・アホ」(にんにくスープ。スペインのスープの定番でお袋の味。)をたのんで元気を出し、野菜も補給。きのこと生ハムと卵のお料理もおいしかったです。スペインって卵料理がけっこう多いのかも。昨夜のどんぶり鉢ガスパチョで学んだので、スープもお料理も皆でシェアしていただき、充実のランチとなりました!つきだしで出てきたオリーブもおいしかった♪
お腹もいっぱいになり、元気になったところで再びアルハンブラ宮殿へ。炎天下、入場を待ちます。昼間見るここからの景色はまた絶景。向かい側のアルバイシン地区の白い家たちの丘を見下ろします。

アルハンブラについては、いろいろな文献や写真がたくさん世の中に出ているし、調べていただければいろいろわかると思いますが、アルハンブラ宮殿は、イベリア半島最後のイスラム王国、 グラナダを首都としたナスル朝の時代に主に建設されたものです。カトリック教徒が勢力を取り返そうとした「レコンキスタ」(Reconquistaスペイン語だけど、スペリングを見てなるほど、、、と。再征服・・ですかね、直訳すると)は1492年に完了していますが、このアルハンブラ宮殿を無血開城させ、グラナダが陥落したときがそのときなのです。イスラム勢力の最後の拠点だったグラナダ。その最後の砦、アルハンブラ。
宮殿の中は、百聞は一見にしかず、です。行ってみてください。
ことばではとても伝え切れませんが、天井や壁の繊細緻密な彫刻が、やはり一番印象的ですかね・・・イスラムのデザインって私は結構好きなのですが、タイルとの組み合わせも絶妙。扉ひとつとってもなんともデザインが洒落ているのです。天井がダイナミックにくりぬかれていて、そこにもものすごい彫刻が。こういうものを見るといつも「作るの大変だったでしょうに」と思い、これを建築中に命を落とした人も数知れないだろうな、、という気持ちになりますが、それが王様、権力者のやることですよね。それにしても、どういう役割分担で作業したのでしょうか。天井をあんなに大きくくりぬくなんてまさに力仕事だけど、この彫刻はどうみても緻密なアーティストの仕事に他ならない。ブルドーザーvs刺繍、みたいな。いろいろな種類の職人が働いたということなのでしょうかね。彫刻がすごいのでそこに注目しがちですが、現場にいると、宮殿の空間の割り振り(回廊、屋内、中庭など)や、アラビックな曲線にうっとりして迷い込んでしまいます。そういえば、ライオンの庭は残念ながら現在工事中で、ライオンは見ることができませんでした。途中、絶景地点や、オレンジの木と噴水の涼しげな庭を通り、次は敷地内のヘネラリフェ庭園へ向かいます。
途中暑さにめげそうになりながら、てくてくと歩いていると、アルハンブラのマークのマンホールが。私はマンホールが好きで各都市で見つけると写真をとったりするのですが、これはかわいい。グラナダのシンボル「ざくろ」がデザインされています。(グラナダってスペイン語で「ざくろ」の意味なんですよ〜。)
ヘネラリフェに行く道にもざくろの木がいくつかありました。ヘネラリフェは、いわゆる別荘で、アセキアの中庭が有名です。噴水、お花、水、文句なしにきれいです。美しい柱の回廊は気持ちのよい風が通っていて、涼しい。すごい日差しの中丘を登って、かるーくフラフラになっていた頭に心地よいです。しばしここから宮殿を見下ろします。
この中庭を含め、ヘネラリフェも宮殿も水の使い方がとてもふんだんで美しいのですが、水って、オアシスへの憧れっていうか、富の象徴だったんだろうなあ・・・と思わされます。木陰の道を通って、出口のほうへ。
しばしベンチで休憩し、「そこからアルハンブラを眺めると絶景」スポットのあるアルバイシンへ行くことにしました。
アルバイシンとは、もともとイスラム教徒の居住地で、グラナダでもっとも古い地区。この地域も世界遺産なのです。入り組んだ石畳の坂道に白壁の家が入り組んで建っている。ほんとに坂道。タクシーの運転手さんに「アルバイシンは治安が悪いから、君たちほんとーーーに気をつけるように。」といわれ、緊張しつつも絶景ポイントのサン・ニコラス展望台でおろしてもらいます。前来たときも、ここに夜つれてきてもらったものの、やはり「危ないから」と、タクシーからは降りずに美しくライトアップされたアルハンブラを見たものでした。でもまあ、ここは絶景ポイントなので観光客が結構いるし、今回そんなに恐ろしい感じはしなかったですが、昼間のこの微妙に人がまばらな時間、静かだし、注意を喚起しました。さておき、ここから見るアルハンブラ。物悲しいです。アルハンブラって、中は繊細で白っぽくって、アラビアンナイトな感じだけれど、外観ってわりと(私が思うに)荒涼としてるじゃないですか。山の一帯に宮殿とか城壁とかが見えるわけですが、その配置というか全体の形がなんとも言えず、しーんと横たわっている感じで物悲しい。展望台のはしっこに座って、アルハンブラをしばし見つめる私たち。Sちゃんが「王が宮殿を追われてグラナダから去っていくとき、最後に振りかえって丘の上のアルハンブラを見て、涙したんだって」と教えてくれました。
さて、しばし感慨にひたった後、「治安悪し」のアルバイシンの坂をおっかなびっくり少し下り(おっかなびっくりになることは大事!平気平気♪なんて思うほうが危ないんですっ。)あこがれの(?)赤いアルハンブラ・バスに乗り込み、グラナダの中心ヌエバ広場に到着。アルハンブラ・バスはアルハンブラとアルバイシンを巡回(たぶん)している小型のバスで、アルバイシンの坂道がせまいから小型なんじゃないかと私は思っているのですが、違うかしら。ちなみにアルバイシンのとなりのサクロモンテの丘は、ジプシーの人たちの洞窟住居があり、洞窟フラメンコのタブラオがあります。グラナダの夜ツアーに、これらの洞窟タブラオでのフラメンコ鑑賞っていうのがよくありますよ。

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